いちゃいちゃ  バカップル






祝福の声とライスシャワーの中、
あなたと歩むのです。


なんて可愛らしいのかしら。私の妻。
ふふふ。妻!

へへへ。俺のだんなさま。
カッコイー!かつ、かんわいー!



今日の朝食当番は奥さん。

「リザさ〜ん。朝ですよー」
「…ん……」
「ほーら起きて起きて」
「…んん〜〜」

もぞもぞ。むくり。

「おはよー」(ちゅ)
「…ぉはよう…」
「今日の朝飯はフレンチトーストですよー」
「ぅん…」




「もちょい待ってくださいねー」
「あら、新聞は?取ってきてないの?」
「今日新聞お休みっス」
「あ、そうか」


もっきゅもっきゅ

「…?…ジャン」

もっきゅもっきゅ

「ん?はひ?」
「何食べてるの?」

ごっくん

「フレンチトーストっスよ」
「でもそれ中に何か入ってるでしょ」
「へい。ハムとチーズが入ってます」
「ハムとチーズでフレンチトースト?サンドイッチじゃなくて?」
「朝からあんま甘ったるいもん食いたくないんで」
「甘くないの?それ」
「うん。リザさんの方には卵液に砂糖が入ってんのね。で、俺の分には砂糖入ってない卵液使ってんの」
「調味料は何も使ってないの?」
「使ってないスよ。ハムに塩味ついてるから。まあ、コショウふってもいいけど」
「半分ちょうだい」
「どうぞ。こっちの半分切ってもってって」
「ありがとう。じゃあ、これも半分ね。甘いけど半分なら平気?」
「平気っス」

もっきゅもっきゅ

「美味しい!これも美味しい!」
「そ?んじゃ次からはリザさんも分もこれ作るね」
「ありがと。楽しみにしてるわ」

もっきゅもっきゅ


もうすぐハロウィン

ジャン君が、夜なべーをして

ぬいぬい

衣装ー縫ってくれたー

ぬいぬい




「できたー」

ばさ

「へへへー」




「ねえ、私のできた?」
「できました!」
「どんなの?」
「ひーみーつv」

きゃーv

「私が着るんでしょう」
「当日のお楽しみでっす!」




当日

ジャン君お手製リザ様衣装




どーん

「吸血鬼!ボインのドラキュラ!」
「マント以外はあんまり吸血鬼っぽくないわね」
「大佐と一緒に考えました!中尉のボインと美脚が際立つように!」




「ジャン。コレ寒いわ」

がたがたぶるぶる

「あーごめん。そこまで考えてなかった」







朝の挨拶

「おはよー、俺の大事なボインちゃん」(もみもみ)
「どういう挨拶なのよ。ていうかあなたの胸じゃないから」
「いーえ俺のボインちゃんです」(もみもみ)
「絶対違うし」
「そう怒んないで。おはよー、リザさん」(もみもみ)
「・・・納得いかないわ」
「んー?」(もみもみゆっさゆっさ)
「ムカつく」
「おはよー俺の大事なかわいいリザさん?」(もみもみ)
「ムカつく!」

シュッ(ゴスッ)

「痛ぇなあもう(うっとり)」(もみもみ)
「・・・服着られないじゃない」







もみもみもみ

「ちょっとジャン、動かないで」
「俺動いてません」(もみもみもみ)
「髪結えないじゃない」
「動いてんのは手ぇだけです」(もみもみもみ)
「だからそれが邪魔なのよ」
「邪魔なんかしてません」(もみもみもみ)
「…もう。(どうしてこんなに真剣な顔して人の胸もんでるのかしら)」

ちら(見上げ)

「…。(どうしてこんな真剣に髪くくってんだろ、このヒト)」





ロマンを求め大海原へ・・・!

決戦の火蓋は切って落とされた―。
ロマンをめぐる二人の恋の行方は!?

極貧お嬢様リザVS田舎のもったいない文化圏で育ったハボ。
節約術を披露しあってたらだんだんヒートアップ。どちらがより節約術に長けてるか勝負することに。何故か負けた方が裸エプロン。
一ヶ月間生活費をおさえた方が勝ち。故に一ヶ月間別居生活。
勝負に燃える二人は三日ほどその事に気づかない。

アホなバカップルの明日はどっちだ。